CueMol2動画編集その3

8月の初放牧です。

このたび統合TV作成マシン間のデータ保存方法が変わり、初号機のハードディスクに全マシンのデータが保存され、各マシンから初号機の共有フォルダのデータにアクセスできにるようになりました。
例えば「いつもの席が空いてない、、」みたいなときに、今までのように前回に作業してたマシンの席を一瞬借りて、空いてるマシンにIP Messengerで作業ファイルを送る、という手間がいらなくなったわけです。
これはだいぶ作業がラクになりました。



現在の動画編集進捗↓


・CueMol2は生体高分子の構造を見るための日本発のソフトウェアです
 使用登録不要のフリーソフトで、動作の軽さ、操作のわかりやすさ、グラフィックの美しさなどが特長です
・ダウンロードはhttp://www.cuemol.org/ja/から行えます。
"Download"をクリック
 OSに合わせて最新のバージョンのものをクリックします
インストーラーがダウンロードされます。
 インストーラーを起動し、指示に沿ってインストールを進めます。
・ダウンロードされたCueMolのアイコンをクリックしてCueMolを起動します。 
PDBファイルを開くには
 (1) 保存してある既存のPDBファイルを読み込む
 (2) PDB IDを指定してネットからダウンロードする
 の2種類あります。
 ここでは(2)の方法を使います。
・このアイコンをクリックするか
 Menu > File > Get PDB using accession codeを選択します。
PDB IDを入力します。
 ここではID 1QIOのリゾチームを用います。
・開く分子モデルにはObjectとして固有に名前を与えます。
 Objectには分子モデル以外に、電子密度や静電ポテンシャルなどがあります。
・デフォルトではファイル名から拡張子を除いた文字列が入っています。
 ここでは"lysozyme"という名前にします。
・Renderer typeで分子モデルの表示方法を選択します。
simple 軽い
trace 線画のC-alpha(タンパク質), phosphate backbone(核酸)トレース 最速
cpk(空間充填モデル)
ballstick
ribbon
tube 主鎖のチューブ状モデル表示
nucl DNA, RNA向け 塩基が棒状に表示される
ここではsimpleを選びます

・分子モデルが表示されます
(メニュー・ツールバー・サイドパネル・分子ビュー・ログウィンドウ・ステータスバー)
・分子ビュー内ではマウスで分子モデルの表示を操作できます
左クリックでドラッグすると、視点(画面中心の白い十字)を中心に回転します
右クリックでドラッグすると水平移動
左右を同時クリックで上下方向ににドラッグすると、視点の位置が画面手前/奥の方向に移動します
Shiftを押しながら左右にドラッグするとスラブの幅を指定できます
スラブの幅とは、視点を中心に、手前と奥の方向に分子モデルを表示する範囲の幅のことです。
・これらの値は画面左のサイドパネルの「View」パネルからも操作できます。

・原子の位置で左クリックすると名称が表示されます
 左下のステータスバーには原子の座標や温度因子など、詳しい情報が表示されます
・原子の位置で右クリックすると一番上に(読み込むときに指定した)分子オブジェクト名、チェイン名、残基名・番号、原子名が順に表示されます
Select this atomなら原子
residueなら残基
chainならチェイン
moleculeなら分子オブジェクト全体
を選択します
選択した部分は半透明の青色で強調されます
Add selectで選択部分を追加していくことができます
・Unselectで選択を解除
 Invertで選択が反転します ←ふきだし編集いまここ
・選択の操作は"MolStruct"パネルからも行うことができます
鎖名(chain name) > 残基番号,残基名 > 原子名(原子名) のように階層を開き、クリックで選んだ部分に対して
 左下の矢印ボタンをクリックするとその部分が選択されます。
 横のCenter atボタンで選択領域が画面の中心に来るよう視点が移動し
 その横のZoom atボタンで選択領域に合わせて画面の拡大率が変化します

・選択した部分には個別にレンダラーを適用することができます。
 PDBファイルを開くときにsimpleタイプのレンダラーを適用しましたが、いま選択している領域のみに対してballstick表示のレンダラーを適用しましょう。
Sceneパネルを開きます
レンダラー作成ボタンを押します
ドロップダウンリストからballstickを選択します
OKを押すと新たなレンダラーが追加されているのがSceneパネルから確認できます
・レンダラー作成画面でSelectionのチェックを外した場合、分子全体にレンダラーを作成できます。
・また、一度作成したレンダラーの適用範囲を変更することができます。
 MolStruckパネルからレンダラーをあてはめたい領域を選び、矢印ボタンを押して領域を選択します。
 Sceneパネルでlysozyme/ballstick1レンダラーの項目を右クリック
 Selection > Currentを選択すると
 ballstick1レンダラーの適用された範囲が変わるのがわかります。

・着色操作を行うレンダラーはColorパネルから操作します
 ドロップダウンリストから操作対象とするオブジェクト/レンダラーの組み合わせを選びます。

 横の三角アイコンから着色方法を選べます

simple, ballstick, CPKなどのレンダラーはこの CPK Coloringがデフォルトです
CPK Coloringでlysozyme/ballstick1の炭素の色を変更してみましょう
Colorパネルのドロップダウンリストからlysozyme/ballstick1を選択します
選択した領域内でそれぞれの元素について元素の横の▼アイコンをクリックし、好みの方法で色を指定します

Paint coloringはタンパクの配列による立体構造に基づいて着色できます
Ribbonやtubeレンダラーデフォルトの着色方法です

左側のSelectionが選択を、右側のColorがその選択部分に対する色を表します。
リストの各部分をダブルクリックすると、その項目を変更するダイアログが出てきます。
ここではHelixの色をSteelBlueから明るい緑色に変更します。
同様に、色だけでなくSelection領域を変更することもできます。

 
Bfac Coloringでは原子のプロパティに応じて色をつけることができます。
Modeでは何に基づいて着色するかを選びます。
B-factor(PDBによる温度因子), occupancy(占有率), Distance from center(タンパク質の中心部からの距離)から選べます。
Low/Highはそれぞれ値が低い(小さい)側の色/高い(大きい)側の色を表します。
ドロップダウンリストからlysozyme/simple1を選びます
Lysozyme/simple1が温度因子に応じた着色になりました。
 
Rainbow Coloringは残機番号に基づいて着色するcoloringです

タンパクの場合はN末端からC末端に、核酸の場合は5'末端から3'末端にかけて虹色に表示されました

着色されていない部分や、新たに選択した領域に塗りを追加することができます

・分子モデルを表示するレンダラーのプロパティを変更し、モデルの外見を変えることができます。
 ballstickモデルのレンダラーについて外見を変更してみます (111)
 Sceneパネル中の対象のレンダラーをダブルクリックまたは右クリック
 プロパティウインドウ中のBall & Stickタブを選びます。

Detail(描画の精度)を8に

Bond width (共有結合を表す棒の太さ;Å単位)を0.4に

Atom radius (原子を表す球の大きさ;Å単位)を0.4に

Show ringにチェックを入れる

Thickness (リングに表示される板の厚さ;Å単位)を0.3にしてみます

それぞれの項目の表示が変わっているのが確認できます。



Ribbonレンダラーのプロパティを変更してみます

先ほどと同様にSceneパネルで対象のRibbonレンダラーをダブルクリックまたは右クリック
RibbonレンダラーではタブがCommon, Helix, Sheet, Coliの4つに分かれています
ここではまずHelixタブからリボンのうちヘリックス部分の設定を変えてみることにします

Helix SectionのType(ヘリックス断面の形状)をElliptical(楕円状)に
Helix HeadのType(ヘリックス部分の先端の形状)をArrow(矢状)に
Helix TailのType(ヘリックス部分の先端の形状)をFlat(平坦)に変更してみます。

ヘリックスが矢印状の表示に変わりました。
他にもさまざまなプロパティがあります。


・分子を見ているときにの情報をSceneとして保存し、あとから呼び出すことができます。
SceneパネルのCameraと書かれた項目を選択し追加ボタンを押します
名前をつけてOKを押します
Cameraの下層にいま保存した新しいCameraが作成されているのがわかります。

位置を操作したあとでも、作成したCameraを呼び出すと、保存した時点の視点・分子の位置・向き・ズーム・スラブなどに戻ることができます。


・現在の作業画面をシーンとして保存し、CueMol2を閉じて次回開いたときに再び同じシーンを呼び出すことができるようになります。
File > Save Sceneで名前をつけて保存します。
CueMol2を閉じて再度起動し、File > Open sceneから先ほどのファイルを開きます
先ほどの作業画面から再開することができます。


なかなか進まないですね(´・ω・`)